不登校中学生を持つ親はどうしたら?【進路や親ができる対応を解説します】

こんにちは!家庭教師のアーチ、代表の白岩です。

今回は「不登校の中学生を持った場合にどうしたら良いか?」についてお話ししていこうと思います。

今回のテーマ
不登校の中学生を持った場合にどうしたら良いか?

このページをご覧になっている保護者の方は、中学生のお子さまが不登校、または不登校気味の状態で、

「中学生の子供が不登校になってしまったが、これからどうしたら良いのか…」

お子さまの今後について、このような心配や不安と日々戦っておられるのではないでしょうか?

今回は、漠然とした心配や不安が少しでも具体的になるように、またその対応策についてもお話できればと思いますので、参考にして頂けますと幸いです。

中学生の不登校についての現状

中学生の不登校問題は、その深刻さと複雑さから、教育者、保護者の間で大きな課題となっています。

以下に、その問題点や課題点をいくつか挙げてみます。

①早期発見・早期対応の困難性

中学生が不登校になるのは突然ではなく、徐々に悪化していくものです。

しかし、その不登校になる兆候を早期に見つけ出し、適切な不登校支援を提供するのは困難な場合が多いです。

②学校と家庭の連携

不登校中学生の問題解決には、学校と家庭の密接な連携が必要です。

しかし、親が働いている場合や、シングルペアレントの家庭では、学校との連携が難しくなることがあります。

③学校のサポート体制

不登校の中学生に対する支援体制が十分に整っていない学校もあります。

また、教員自体が多忙で、不登校中学生への適切なケアを提供する余裕がない場合もあります。

④メンタルヘルス問題

中学生が不登校になる背景には、うつ病や社交不安症といったメンタルヘルスの問題が存在することがあります。

しかし、これらの問題を適切に診断し、治療する体制や理解がまだ十分ではありません。

⑤進路決定の困難

中学生が不登校になってからの期間が長くなると、学習の遅れ進学・就職の道が狭まるという問題があります。

これらの問題を解決するためには、学校、家庭、地域社会、そして政策立案者が一丸となって、不登校の生徒を理解し、サポートする体制を整えることが重要です。

中学生の不登校児童数は?

中学生の不登校児童生徒の数は毎年教育委員会の「学校基本調査」で発表されます。

例えば、2019年度の学校基本調査によれば、中学生の不登校児童数は約63,000人でした。

ただし、この数値は公式に報告されたものであり、実際の不登校の中学生の数はもっと多い可能性があります。

また、不登校の定義には幅があり、一定の期間(通常は30日以上)学校を欠席した生徒を不登校とする場合や、精神的な理由で学校に通えない生徒を指す場合などがあります。

不登校になる主要な原因

中学生が不登校になる原因は多岐にわたり、個々の中学生の状況や背景によりますが、以下に中学生が不登校になる一般的な原因をいくつか挙げてみます。

①学校の問題

学校生活に適応できない、学習負荷が高すぎる、または特定の教科が苦手であるといった理由で中学生は不登校になることがあります。

②人間関係の問題

学校内でのいじめや友人関係のトラブル、教師との対立など、人間関係の問題が原因で中学生は不登校になってしまうことがあります。

③精神的・身体的な問題

精神的なストレスや不安、うつ病、パニック障害などの精神疾患、または慢性的な身体的疾患などが原因で、中学生は不登校になることがあります。

④家庭環境

家庭内の問題や親との関係性、親の期待に対するプレッシャーで中学生は不登校になってしまうことがあります。

中学生が不登校になるこれらの原因は、往々にして相互に関連し、複合的に影響を与えることが多いです。したがって、不登校中学生の問題を解決するためには、個々の中学生の状況を詳細に理解し、適切な不登校支援を提供することが重要です。

中学生が不登校になる兆候

中学生が不登校になる兆候は個々の生徒により異なりますが、以下に中学生が不登校になる一般的な兆候を挙げてみましょう。

①学校へのネガティブな感情の表現

学校や先生、クラスメイトに対する不満や批判が増える。

②身体的な不調

頭痛や腹痕など、学校に行くことを避けるための病気を訴えることが増える。

③学校への関心喪失

勉強や部活、学校行事に対する関心が低下する。

④学習の遅れ

宿題をしない、テストの成績が低下するなど、学習に対する姿勢が変わる。

⑤隠蔽行動

学校生活での問題を親や他の大人から隠す行動が見られる。

⑥睡眠パターンの変化

特に学校の日に、早朝に目覚めることができない、あるいは学校に行く前に不安から眠れない。

⑦社会的引きこもり

友達と遊ぶことが減ったり、SNSでの交流が減ったりする。

⑧自己評価の低下

自己否定的な発言が増える。

⑨不安やストレス

学校に行くときや、学校について話すときに明らかに不安やストレスを感じる。

これらは中学生が不登校になる兆候の一部であり、必ずしも全ての不登校中学生がこれらの兆候を示すわけではありません。

また、これらの不登校の兆候が見られたからといって必ずしも不登校になるわけではありません。

ただ、これらの不登校の兆候が見られた場合には、その中学生が何らかの問題を抱えている可能性があり、適切な支援や対応が必要です。

中学生不登校に対して親ができる対応

不登校の中学生に対する親の対応は以下のようなものがあります。

①聴く

まずは子供の気持ちや考えを尊重し、話を聞いてあげることが重要です。

中学生が不登校になる理由は様々です。

自分自身の感情や意見を押し付けず、どうしたら子供が安心して話せる環境ができるかを考える必要があります。

②理解する

どうしたら子供が不登校から復帰できるかと考える前に、まずは子供が不登校になった理由を理解しようとする努力が必要です。

ストレスの原因は何か、どのような問題があるのか、その背景を理解することが大切です。

③支援する

具体的な問題が明確になったら、どうしたらその問題を解決できるか、どのような不登校支援が可能かを考えます。

それが学校との連携であったり、専門家の助けを借りたり、自宅での学習環境を整えることであったりするかもしれません。

④プレッシャーをかけない

無理に学校に行かせようとすると、逆に子供を不登校に押し込む可能性があります。

無理に学校に行かせるのではなく、どうしたら無理のないペースで進めていけるかを心掛けてください。

⑤プロフェッショナルな助けを求める

必要であれば、心理カウンセラーや学校のカウンセラー、教育相談所など、専門的な不登校支援を得ることも重要です。

専門家からの助言や治療が必要な場合もあります。

⑥自己肯定感を育てる

どうしたら子供が自己価値を認識できるようになるか、自分自身の長所や成功体験を強調し、自己肯定感を育てることが重要です。

親自身も、子供の不登校という状況に対するストレスや感情的な困難に直面することがあります。

そのため、どうしたら自分自身のメンタルヘルスを維持できるかを考えることも重要です。

不登校の中学生は全日制高校に進学できる?

不登校の中学生が全日制の高校に進学するためには、以下のようなステップを踏むことが考えられます。

①学力の補強

不登校の期間が長い場合、学力に遅れが生じている可能性があります。

そのため、個別指導の塾や家庭教師、通信教育、オンライン学習などを活用して、高校入試に必要な学力をつけることが重要です。

どうしたら無理のないペースで学力をつけていけるかを考えましょう。

②入試対策

全日制高校に進学するためには、一般的に入試に合格する必要があります。

入試対策として、過去問題の練習や面接対策などを行うことが求められます。

どうしたら入試に合格できる実力をつけることができるかを考える必要があります。

③適切な高校の選択

全日制高校にもさまざまな種類があります。

生徒の学力や興味、将来の目指す道に合った高校を選ぶことが重要です。

高校入学後に、どうしたら子供が不登校にならずに学校に通う事ができるかも考えることが重要です。

④専門的な支援の活用

教育相談所や学校カウンセラー、専門的な教育支援機関などから学習支援を受けることも重要です。

これらの専門家は、生徒や親の悩みに対する助言を提供したり、適切な支援策を提案したりします。

これらのステップを踏むことで、不登校の中学生でも全日制の高校に進学することは可能です。

ただ、不登校によって出席日数が少ない場合、合否に影響する可能性があります。

特に公立高校の場合、比率は地域によって異なりますが、入学試験に加えて内申書も参考にするためです。

私立高校は学校ごとに方針が異なるため、希望する高校に事前に確認しておく必要があります。

不登校の中学生でも出席扱いになる場合は?

中学生が不登校になった場合でも、ある種の条件下では出席扱いになることがあります。

それらの条件は一般的には以下のようなケースですが、具体的な規定は地域や学校により異なりますので、詳細は各学校や教育当局に確認してください。

①在宅学習

一部の学校では、不登校の中学生が家庭で指定された学習課題を完了した場合、その日を出席日としてカウントすることがあります。

これは通常、長期間にわたる病気や障害を持つ中学生のための制度です。

②オンライン授業

特殊な状況(例:新型コロナウイルスのパンデミック)下で学校がオンライン授業を提供している場合、これらの授業に参加すると、物理的な出席と同等と見なされることがあります。

③保健室登校や別室登校

保健室登校や別室登校は、教室に入れなかっただけで、学校には登校できているので、出席扱いになるケースがあります。

真面目に勉強をして、保健室でテストを受ければ、評定もつきます。

ただ平常点や、実技の評価、委員会や行事に出てない際は、その評価は出ません。

その点、高校受験においては不利になるケースが多いです。

④代替教育プログラム

一部の地域では、学校が通常の教室環境に参加できない不登校中学生のための代替教育プログラムを提供しています。

これらのプログラムは、個別または小規模グループでの教育、カウンセリングなどを含むことがあります。

これらが出席として認められるかどうかは、特定の学校や教育当局の規定によるところが大きいです。

したがって、具体的な情報については、関連する教育機関に直接お問い合わせください。

不登校の中学生について相談できる機関は?

不登校中学生をもつ親が相談できる機関はいくつかあります。

具体的な機関は地域による部分もありますが、以下に一般的に利用できる相談窓口をいくつか挙げてみます。

①学校のカウンセラーや教員

学校のカウンセラー担任教員は、不登校中学生の問題に対する初期の相談窓口として機能します。

彼らは不登校中学生の学習状況や学校生活についての詳細な情報を持っています。

どうしたら学校復帰に近づくかを一緒に考えてくれます。

②学校心理士

学校心理士は、学習困難、行動問題、ストレス、不登校などの問題を持つ中学生とその家族をサポートします。

学校心理士もどうしたら学校復帰に近づくかを一緒に考えてくれます。

③教育委員会

地元の教育委員会は、教育に関する問題に対する相談窓口として機能することがあります。

特に、不登校やいじめ、学校とのコミュニケーションなどの問題について相談することができます。

④児童相談所

児童相談所は、児童虐待やネグレクト、不登校、いじめ、家庭内の問題など、中学生の福祉に関連する問題に対する相談窓口として機能します。

⑤コミュニティのメンタルヘルスサービス

地元のメンタルヘルスセンターカウンセリングサービスは、不登校やストレス、抑うつなど、中学生の心の問題に対する支援を提供します。

どうしたら学校復帰できるかを考えるときに解決策のヒントになるケースがあります。

これらは不登校中学生を持つ親が専門的なアドバイスやサポートを得るための良い機関です。

ただし、これらのサービスが利用出来るかは地域により異なるため、具体的な情報については地元の教育当局や社会福祉事務所に確認してください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

中学生が不登校になる原因はいくつかあります。理想を言えば、不登校になる兆候に早く気づき対応をするのがベストです。

ただ、中学生は思春期で難しい時期でもあるので、事前に兆候に気づくことが難しいケースもあるのが現実です。

ただ、仮に中学生のお子さんが不登校になってしまっても「親の対応の仕方」によって、短期間で復帰させることも可能です。

不登校の状況によっては、専門的な機関に相談する事も大事です。

親が復帰までのサポートを全て担うのは精神的にも非常に大変です。

親のメンタルを保ちながら、まわりの人間にも協力してもらい解決に導いていきましょう。

私が運営している家庭教師のアーチでも多くの不登校中学生をお預かりしております。

通常の訪問形式はもちろん、オンラインによる家庭教師の対応も可能です。

家庭教師ですので、指導曜日、指導時間、指導教科や学習レベルについてもご希望を頂ければ、その条件に沿った家庭教師を紹介する事が出来ます。

実際に家庭教師を紹介させて頂いているご家庭からも喜びの声を頂いておりますので、家庭教師による不登校支援にご興味のある保護者さまは気軽にご相談頂けますと幸いです。

お子さまの進路選択のお力になれれば嬉しいです。