32点から78点へ

-赤点ギリギリだった高校生が、数学で“自信”を取り戻すまで-
「また数学か…」
高校2年生の彼にとって、数学は“できない教科”でした。
中学生の頃から苦手意識が強く、
なんとなく公式を覚え、なんとなく解く。
分からなくてもそのままにして、次の単元へ進む。
その積み重ねが、高校で一気に表面化しました。
高校1年生1学期の期末テスト――
32点。赤点ギリギリ。
答案用紙を見つめながら、彼はぽつりとつぶやきました。
「もう無理やろ、数学は。」
本当は悔しかったはずです。
でも、悔しさより先に「諦め」が出てしまう。
それが彼の現状でした。
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転機は高校1年生の夏休み
「このままではまずいかもしれない」
そう感じたお母さんが、夏休みから家庭教師をつけることを決意しました。
最初の授業。
彼はほとんど目を合わせません。
問題を出されても、手が止まる。
考えているのではなく、“止まっている”状態でした。
先生はすぐに気づきました。
高校数学が分からないのではない。
中学の基礎が抜け落ちている。
そこで、思い切って戻りました。
- 正負の計算
- 分数
- 文字式の整理
- 展開と因数分解
高校生なのに、中学内容から。
彼は少し恥ずかしそうに言いました。
「今さらこれ?」
先生は答えました。
「ここが分かれば、絶対伸びるよ。」
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小さな“できた”の積み重ね
最初は本当にゆっくりでした。
でも、基礎がつながり始めると、変化が出てきます。
- 計算ミスが減る
- 途中式を書くようになる
- 自分から質問するようになる
それまで「どうせ無理」と言っていた彼が、
「これ、なんでこうなると?」
と聞くようになりました。
秋のテストは45点。
冬は58点。
急激ではありません。
でも、確実に上がっていました。
何より変わったのは、彼の“表情”でした。
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高校2年生、本気の冬
高校2年生になると、内容はさらに難しくなります。
三角関数。
微分の基礎。
最初はまた壁にぶつかりました。
でも、以前の彼とは違いました。
分からない問題をそのままにしない。
解けるまで向き合う。
「できない」ではなく、
「まだ分かっていない」に変わっていたのです。
毎週の積み重ね。
地道な演習。
できた問題には丸をつけて、先生と一緒に確認。
そして迎えた――
高校2年生3学期の中間テスト。
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78点
テスト当日。
帰宅後、彼は無言で答案を差し出しました。
そこには――
78点。
32点だった数学が。
赤点ギリギリだったあの教科が。
78点。
お母さんは思わず涙ぐみました。
「すごいやん…!」
彼は照れくさそうに笑いながら、
「今回は、解けるって思えた。」
その一言に、すべてが詰まっていました。
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本当に変わったのは“点数”ではない
32点から78点へ。
46点アップ。
もちろん、点数の伸びは大きな成果です。
でも、本当に変わったのは――
- 投げ出さなくなったこと
- 基礎を大切にする姿勢
- 「やれば伸びる」と実感できたこと
数学ができるようになったのではありません。
自分を信じられるようになった。
それが、彼にとって一番の成長でした。
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今、数学で悩んでいるご家庭へ
「中学から苦手」
「基礎が抜けている」
「赤点ギリギリ」
それでも、伸びる可能性は十分にあります。
大切なのは――
- 正しい順番でやり直すこと
- 一人で抱え込ませないこと
- 小さな成功体験を積み重ねること
32点だった彼が、78点を取れたのは才能ではありません。
“基礎から逃げなかった”結果です。
そして今、彼は次の目標を口にしています。
「次は80点超える。」
もう「どうせ無理」とは言いません。
数学は、彼にとって
“苦手な教科”から“努力が結果になる教科”へと変わったのです。






